AI自動運転車におけるEDGEPLANT T1活用
アプトポッドは、自動車計測や車両開発における車両サイドでのコンピューティング環境の構築に適した車載向けエッジコンピュータ「EDGEPLANT T1」を提供しています。
Turing株式会社(以下、チューリング社)は、自社開発したAI自動運転システムを搭載し、レベル2相当の自動運転を実現する試作車両「THE FIRST TURING CAR」を開発しました。本試作車両には「EDGEPLANT T1」が搭載され、同機上にてチューリング社が開発したAIモデルが実行されています。
EDGEPLANT T1
「THE FIRST TURING CAR」はレクサスRX450hをベース車両に、チューリング社が自社開発したAI自動運転システムを搭載した自動運転車両です。自動運転レベル2に相当するシステムで、ドライバーの監視のもとに高速道路での前方追従、前方車がいない状態での速度や車線の維持、車線変更などのドライバー支援機能を提供します。搭載されている自動運転AIはカメラ映像のみを入力として使用し、AIの作動状況をユーザーにわかりやすく提示するユーザーインターフェイスも提供されます。
試作車両には「EDGEPLANT T1」が1台搭載され、同機上でチューリング社が開発したAI自動運転システムが実行されます。
市販車をベースとして製作された THE FIRST TURING CAR
チューリング社では、「THE FIRST TURING CAR」に自動運転AIを搭載するにあたり、AIモデルを実行できるいくつかの汎用コンピュータを比較検討しました。検討の結果、以下の点を評価いただき「EDGEPLANT T1」の採用に至りました。
その他、車両のイグニッションと連動した自動起動/自動シャットダウン機構や、デバッグのしやすさといったデバイスとしての扱いやすさの面でも評価を頂いております。
開発中の実験車に EDGEPLANT T1 が搭載されている様子
EDGEPLANT T1を採用した決め手は、 Amazon.co.jp 販売による入手性の高さでした。昨今の半導体不足による調達難が継続するなかで開発に必要な台数をすぐに確保することができたことは、スケジュールの厳しい開発においては大変有り難いことでした。また、EMC規格や信頼性規格に準拠し自動車に搭載する上での最低限の品質が担保されていたことも、考慮事項の削減に繋がりました。EDGEPLANT T1は、難しいことを考えずにサッと使える製品仕様に仕上がっており、極めて完成度の高いデバイスだと思います。車両開発だけでなく、データ収集など様々な用途で需要がありそうですね。
採用の背景と経緯については、当社のテックブログにインタビュー記事を掲載しております。詳しい内容はこちらからご覧ください。 https://tech.aptpod.co.jp/entry/2023/07/07/edgeplant-t1_turing